ゆずの気持ち
ゆずの気持ち
どうですか~。
太陽の日差しを浴びて、燦燦と輝く、井口農園の ゆず です。 うふっ♪
井口農園では、この ゆず の他、柿、梅、キウイフルーツ、そしてブルーベリーなどの果樹も栽培しております。
話を戻しまして、
実は、この ゆずさん、なかなか せつない事情をかかえながら生きているのです。
先日、園主の収穫に、お供させていただきました。
じゃ~ん(笑)。
見えますか。 たわわな果実の手前に、あたかもその身を守るかようにして潜んでいる”棘”が。
そうなんです。 この ゆずさん、なかなか手ごわいお方(笑)なんです。 知らずに近づくと痛い目に遭います。 太く、鋭い、針のような棘にやられてしまいます。 いててて・・・。
ベテランの園主は、慎重に収穫の作業をしております。 収穫されゆく果実を私に見せながら、園主がぼそっと、
「こうなっちゃうんだよ。」、「全部、これ、棘でこうなっちゃうんだよ。」
ご覧いただけますか。 黒っぽい斑点のようなものが。
そうなんです。 ゆずさんは、自分を守るが故に身に付けているその棘で、自分をも傷つけながら生きているのです。
なんて、せつないんだ。 ゆずって奴は・・・(涙)。
あの、ゆずの持つ、清く芳しい香りは、こんな心意気で守られているのです。 あっ、こういうのは意気って言わないか・・・。
なんでも哲学してしまう癖のある私は、意外な事にも気付いてしまいました。 これって、人間にもあてはまるよな~、と。
こういう人って、いるな、と。
こうなっちゃう事って、あるな・・・、と。
皆さん、スーパーに売られている、傷の無いきれいなゆずは、丁寧に選果されたものなんだ、という事を知っておいてくださいね。